愛を知らない公爵令嬢は、二人の王子に溺愛される
「少し急かしすぎたな。早く、薔薇を見に行こうぜ」

ロイ殿下が少し歩いた先で、こちらを向いて待っている。

私は急いで後を追いかけ、ロイ様の隣に並んだ。

薔薇はまさに見頃で、美しく綺麗に並びながら日に照らされていた。

「ロイ様、今日はありがとうございました」

植物園を見終わり、馬車で屋敷まで送って貰った私はロイ殿下に頭を下げた。

「いや、俺の方こそ楽しかった」

ロイ殿下はそう仰って、馬車にお戻りになった。
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