10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
「そうなの、私が帰国したから会いたいって言ったら計画してくれてね〜」
「1組仲良いんだね、いつ?」
「来年の1月3日になりそうよ、今から準備してくれるみたい、幹事さんが……」
土屋くんがやっと帰ってきて私の右隣に座る。
「ねえ、敬くんが幹事してくれるんでしょ?」
「いや、わかんねえな」
「夏に幹事したんでしょ?」
「それはまた別だよ、クラス会に出るかもまだわかんねぇし、な?」
敦美に同意を求める。
「私は1組じゃないもん、知らないよ(笑)」
「でも出席するでしょ、敬くんは何だかんだで優しいから」
「マジでまだ予定わかんないんだわ」
「ふーん、ところで敬くんは何で下田さんと居るの?」
敦美は土屋くんを見た。
「別に鈴村に話す必要はないだろ?」
「隠す必要もないんじゃない?私エレベーターで2人が乗って行ったのを見たもん」
チッ!と土屋くんは小さく舌打ちをした。
敦美は土屋くんの口を軽くつねった。
「それなら察しろよ、清志、これ、前の分も」
「了解」
土屋くんはカードを出して支払いを済ませた。
「行こう」
「うん、じゃあまたね2人とも、失礼します」
土屋くんがドアを開けてくれて背中に手を添えてくれた。