10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

「もう、俺に高校生みたいな恥ずかしい事言わすなよ、わかるだろ」

恥ずかしくて真っ赤になっている。

「え、わかんない〜私高校生の時、恋愛禁止だったから」

「マジで?」

「ずーっと練習ばっか、全国常連校だったもの」

「よく飛び込んだなー、身長もあったからてっきりバレーを続けてたのかと思った」


「もうバレーはしたくなくて……」


土屋は黙ってお風呂の準備をしに立って行った。

戻って来ると謝ってくれる。


「悪い……思い出させたな」

戻ると敦美の隣に座って肩を抱いてくれた。

「な、何を……」

「中学最後の総体前、バレー部が中庭で土下座してたの偶然清志と見てて……」

「あれ……見てたんだ……自分でも何やってんのって思ったわ」

「その前に敦美がキャプテンだったのに渡辺に代わってからバレー部がおかしいとは思ってた、渡辺らは2年から入部してきたのにさ」

「ボール拾いとかが嫌でね、2年から入部したのよ、それでも小学校でしていたから上手かったんだけどね、私が後輩を怒らないって理由でおろされたの」

「何でそのままキャプテンをやるって言わなかったんだ?」

「そんなの無理よ、言えない、でもいいの、キャプテンはそれほど重要じゃなかった」
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