10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

「あっ…あっ……んーーーー」


ハァハァ、ハァハァ


土屋くんは優しく体をさすってくれる。

「こ、怖かった……ぐすっ」


「ごめん、ごめん」

無理はさせない方がいいか……

土屋はベッドから出てお水を持ってきてくれた。

「ほら」

「ありがとう……ぐすっ」

「休憩しようか」


バスローブをかけてくれて頭をぽんぽんとしてくれた。


部屋の電話で軽食とタオルの替えを頼んでいる。


敦美……イッて泣くなんて可愛いすぎるだろ


カチカチとタバコに火をつけるとソファに座った。


「敦美、ピザ頼んだから食べよ」

「あり……がとう……」

まだ泣いてる?


土屋はベッドを覗いて見た。

目を手で軽くこすっていた。

目が合うと下を向く。


「ごめんね、25にもなって子供で」

「年は関係ないよ、自分から来る方が俺は苦手、最初に言っただろ、ゆっくりいこうって」

「でも……」

「大丈夫だから」

顔を上げさせておでこにキスをしてソファに戻った。


タバコ吸ってたから口にキスしないんだ……


ノックの音がして軽食とバスタオルが運ばれた。

「こっちおいで」

「うん」

パクッとピザを食べた。


「美味しい(笑)」

「やっと笑ったな」

土屋くんもクシャっとした敦美の好きな顔になった。

< 122 / 194 >

この作品をシェア

pagetop