10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです

「あっ！」

「どうした？」

「晃大くんと遊んだ時に……ゴクン、ケホッ」

「ゆっくり食べろよ(笑)」

「うん……」

ごっくんと飲み込んで話を始めた。

「あのね、晃大くんが土屋くんの事を跡継ぎって言ってて……長男だし、プレッシャーもあるって言ってたの思い出した」

「晃大が？」

「うん、車みたら土屋くんのお家がお金持ちってわかってたけどその時も何の跡継ぎとか聞かなかったから特に気にしてなかったけど、今繋がったわ」

「それを聞いて敦美は正直どう思う？」

「……凄い(笑)」

「俺の事嫌にならない？」

「何で？全然」

「はぁ……良かった」

「逆にこんな素敵なHOTELに泊まることができてありがとう……あっ、きっと仕事は大変だろうけど」


ぎゅっ……

敦美はきつく抱きしめられた。

敦美は自分の手を土屋くんの背中に回してトントンと軽く叩いた。


「敦美……ずっと俺といて欲しい」


「どうしたの急に、びっくりするじゃない」

「この前デート出来なかった日」

「あー、お父さんの用事」

「あの日、鈴村の家族と会うからと連れて行かれた」

「鈴村って朋絵ちゃん？」

「うん……鈴村は父と昔から仲が良くて色々サポートもしてくれた方なんだ、海外赴任から戻ってきて会うことになって……一応俺も会社に入ったから挨拶しないとって事で行かなきゃ行けなかった」