10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
「まあ料理によるけどコースだったら2時間くらいだけど書いてないから立食とかかな〜」
「立食?私、ヒール大丈夫かな(笑)」
「座る所はあるはずよ、大丈夫大丈夫」
「誰が来るんだろう……私、携帯を高校で替えたから連絡先とか1回全部消しちゃったんだよね」
「……まあ……それもわかる」
「加奈ちゃんは同窓会の幹事を見て何か思った?ほら、うちのクラスは谷口くんだったじゃない」
加奈ちゃんは谷口くんの事が昔は好きだったから聞いてみた。
自分は土屋くんの事は恥ずかしくて話せなかったくせにと自分で思ったが……
「そうねぇ……まあ今はぶっちゃけ名刺をどれだけ女子に配れるか(笑)かな〜」
「仕事?(笑)」
「私、付き合ってる人いるしね」
「え?そうなの?初耳」
「まあ、仕事の話が今は多いよね、あっちゃんも忙しいし」
「そうね、ちょっと旅館がバタバタしてるから……また落ち着いたら今日みたいに友達として話したいね」
「そうね」
ジムでも加奈ちゃんは午後からの出勤が多いからゆっくり話すことも出来てなかった。
大学を卒業してからは他の友達とも疎遠になっていたから久しぶりの買い物も楽しかった。
「加奈ちゃんが家に来てくれたからまた繋がれたよ、ありがとう」