10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
敦美はとりあえず受け取った。
「わかった、大切にする」
「敦美はこれからどうしたい?」
「えーっと、トレーニング強化と、ゴルフの練習?」
「おいー、父さんとのことじゃなくて、俺との事を考えてくれ(笑)」
「ごめん、ごめん(笑)でも誘われるでしょ」
「うん、父さんが若い人にLINE聞くなんて普通じゃないしな」
「とりあえず旅館は辞めるかな、連休が中々取れないのが申し訳ないね」
「なるべく土日は帰るようにするな、もし仕事になったら代休を火曜日に取る、それでいいか?何か要望ある?」
「大丈夫」
「あと、敦美のご両親にもご挨拶したい」
「わかった」
2人は自然にキスを交わした。
「今日ごめん、本当はゆっくりしたかった」
「うん、わかってる、でもお父さんになんとか誤解を解きたかったんでしょ?」
「うん、解ってくれて嬉しい(笑)」
クシャっと笑顔になった。
敦美は土屋の頬を挟んだ。
「やっと笑った(笑)」
土屋くんはぎゅーっと抱いてくれた。
「帰りたくない……」
「ダメよ(笑)旅館も急には辞められないから1ヶ月は待ってね、それはまた連絡するから」
「こんなに離れるのが寂しいのは初めてかも」