10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
東京での土屋くん

着替えてくるとクローゼットに歩いていく土屋くんについて行ってみた。

「何?(笑)」

「探検(笑)」

「何もないよ、そんなに広くないし」

何だろう、勝手に女性の持ち物とか探してる自分がいた。

「あっ、ちなみに洗面所に化粧水とかあるけど、姉貴のだから(笑)」

「何で私の考えてることがわかったの?」

「女は気にするだろ?」

それは今までそういう事がないとわからないよね。

いざ来てみると考えなくてもいいことを考えちゃうんだなぁ……

信じなきゃね、家に入れてくれると言うことは……自信を持とう


クローゼットには服はきちんと掛けられていたが靴下が固まって床に置かれていた。

「靴下が合わせらんない……」

あははっ、可愛い


「朝見つけて履いていくんだ、どうして片方見つからない時あるんだろうな」

「不思議だね(笑)」

「あっ、ちょっとバカにしただろ」

「ううん、一人暮らし頑張ってるなぁって」

「7年目だからなぁ」

「ずっとこの部屋?」

「いや、この部屋は今年から、会社に近いとこにしたくて……朝が弱いんだ、あと満員電車も苦手、慣れない」

「人多いよね」

ラフな部屋着に着替えるとうしろからハグされてリビングに歩いていく。

< 164 / 194 >

この作品をシェア

pagetop