10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
「食べたい!」
「あーん」
「んー酸っぱいけど私の家も酸っぱい梅干しなの」
「もっと寒くなったらお湯割りにする」
敦美も薄めに作ってもらった。
「酎ハイも初めてなの、冒険ができなくて(笑)」
「俺がいる時にしろよ」
「うん」
恐る恐る飲んでみる。
「うん、飲めそう」
「酔ったことは無い?」
「ちゃんぽんしたら酔うってよく聞くからビールしか外では飲んだことなかった、新しい事ワクワクする(笑)」
「真面目だよな、敦美って」
「よく言われる、でも土屋くんと同じで自分では普通なんだよね」
「そうだな、不満がある訳では無いしな」
「そうなのよねー」
「あー、久しぶりにゆったりした夜かも……やっぱり敦美といると落ち着く」
「いつも何してるのよ(笑)」
「外で呑んだらテンションはどうしても高くなる、楽しいけど家帰るとちょっと寂しくなる(笑)」
グラスをテーブルに置くと敦美にもたれかかった。
「ふふっ、甘えてる、可愛い」
「明日さぁ……何時に帰る?」
「そうねぇ、悩んでる」
「そっか……」
ん?寝そうじゃない?
「土屋くん、ベッド行って寝た方がいいんじゃない?」
「……うーん、もう少しこうしていたい」