10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
「……うん……そう……」
「あっちゃんは昔から自分の思ってることを言わないからなぁ」
「そうかな……」
「土屋くんの事好きだったでしょ?」
「え?」
加奈ちゃんの言葉にびっくりした、だって誰にも言ってなかったし……
「どうしてそう思ったの?」
「朋絵ちゃんと付き合うようになったって言った時の顔かなー」
「どんな顔よ(笑)」
「んー、それから下向いてさ、落ち込んでた」
「嘘」
「本当、それにやっぱり帰りが楽しそうじゃなくなってた」
「そっか……まあ、気になってたのは間違いないと思う、でも付き合いたいとかそんなんじゃなくて、帰り道がただ楽しかったんだー」
「確かにあの2人だから楽しい会話があったのは間違いないよね(笑)」
「まあ、もう昔の事だから……でもね、時々LINEがくるの」
「交換したの?」
「うん」
「それってあっちゃんから?」
「ううん……向こうから」
敦美は服が汚れて色々お世話してくれたことを加奈ちゃんに話した。
「土屋くん、積極的だね」
「そんな、ただ挨拶みたいなやりとりだよ、東京にいるもん、扱いにも慣れてそうだったし土屋くんなら周りにたくさん綺麗な人いると思うな」
「あっちゃんだって綺麗だよ、もっと自信を持ってもいいんだよ」