10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
土屋くんは携帯を出して近くの食べれる場所を探してくれている。
「何が食べたい?」
「何でも大丈夫、遅くなったから開いてる店が……」
「あー、そうだな……せっかくならオシャレなとこに連れて行ってあげたかったけど…」
「ぜ、全然大丈夫だよ、そんな所は行ったことないし、ファミレスとかで充分だよ」
「んー、じゃあとりあえず近くのファミレスに行く?」
「いい?」
「もちろん!」
「じゃあ、出発します」
敦美は近くのファミレスに車を停めた。
「ありがとう、運転上手いな(笑)」
クシャっとした笑顔で笑ってくれた。
素直に嬉しい……自然に口角があがった。
さすがに時間的にはお客さんは少なくて土屋くんは奥にどんどん入っていく。
2人はメニューを見た。
「土屋くん、呑んでもいいよ」
「マジ?じゃあビールとフライドポテト」
敦美はやっぱりグラタンを頼んだ。
ビールが来るとお水と乾杯して土屋くんはゴクゴクと呑む。
「くぅー上手い!」
美味しそうにビールを一気に飲み干し、また注文していた。
「土屋くんはお酒強いの?」
「強い方だと思う……あっ、旅館でもそんなに酔ってなかったからな(笑)」
「へぇー(笑)」