10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
誕生日
敦美はジムの仕事を終え旅館の仕事に向かった。
「おめでとう、あっちゃん」
「ありがとう」
みづほ姉ちゃんが誕生日プレゼントをくれた。
バイトを初めてからは毎年何かくれる。
仲居さんにもプレゼントをしていると最初の時に言われたから有難く受け取った。
今年はコスメを一式プレゼントしてくれた。
「私の代わりの時はきちんと化粧もしてくれてたみたいじゃない」
「ちょっとだけだよ(笑)」
「仲居の時もしてよね(笑)」
「はーい」
あまりコスメに興味がない敦美は普段はほとんど化粧をしないのだ。
ジムで汗もかくし、でも代理の時は着物をきるのでシャワーで汗を流し化粧もしたのだ。
でもあまり私は変わらないと思う。
同窓会の時は流石につけまつ毛って凄ーって思ったけど、やっぱりめんどくさいが敦美の中で勝っちゃうのだ。
今度加奈ちゃんにでも教えてもらおうっと…
家に帰るとやっぱり両親がケーキでお祝いしてくれた。
部屋に戻ると土屋くんから着信が入っていた。
珍しい……いつもLINEなのに
自分から電話するのが恥ずかしくて迷っていた。
でも電話くれてるから電話をするのがいいよね……
敦美は思い切って通話のボタンを押した。