10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
ゆっくりね
「悪い……俺25にもなって浮かれてるかも」
「もう誕生日きてたんだね、あっ!聞こうと思ってたの、何で私の誕生日知ってたの?」
「あー、昔卒業の時に清志にサイン帳書いたのを見たんだ」
「谷口くんの?」
「うん」
そういえば昔卒業前に色んな人とお互い交換するのが流行っていたかな。
「谷口のおかげで、夏の同窓会も連絡の取れる人が多くてさ」
谷口くんはおしゃべり上手だったから周りに友達がたくさんいたなぁ。
「携帯がつながらない人は住所からハガキを送ったり?幹事で集まった時にその……下田のサイン帳をみたから……ごめん」
あー、私は番号替えたからサイン帳を見たのか
「ううん、いいよ、納得」
土屋くんはもう一度小さくごめんと言ってくれた。
「来月は仕事で結構こっちに戻る予定なんだよ」
「ほんと?」
「うん、地元で営業や、視察の予定が入りそうなんだ、はっきりきまったらまた連絡するな」
「うん、無理しないで」
「ゆっくり付き合お(笑)」
「わかった」
2人はHOTELを出て敦美の近くの駐車場に戻ってきた。
「送ってくれてありがとう」
「今日の昼過ぎには東京に戻るから、また夜に話そう」
「うん、またね」