10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
あっ、諒夏さんと同じこと言ってる。
「私は先の事しか考えないから周りが見えなくなっちゃう、彼も穏やかな人でね、落ち着くんだー」
「何してる人?」
ついつい聞いてしまう。
「カフェを経営してるの、私が会社員の時に通っていたカフェのマスターでね」
「へぇー、年上?」
「30歳かな」
「大人〜」
「そうね、よく話をきいてもらったわ」
「いいなぁ」
「どうした、あっちゃん、恋したくなった?」
言ってもいいのかな、土屋くんに何も相談してないけど……
隠して付き合うわけじゃないからいいか
「彼氏が出来た」
「あんなに忙しかったのにいつの間に?」
「この前……実は土屋くん」
「え?」
「びっくりするよね……あー恥ずかしい」
敦美は真っ赤になった。
「う、うん、びっくりした、遠距離よね」
「まあね、あんなかっこよくてモテる人が私なんてって自分でも思うんだけど……」
「あっちゃんは私なんてって思うことは全然ないくらい美人だし、向こうからなんでしょ?」
「うん!」
「あっちゃんは告白はしないでしょ」
「うん!」
「待つタイプだよね」
「うん!」
「土屋くんは帰ってきてくれるの?」
嬉しそうだな、あっちゃん(笑)
「うん!……ただ私の仕事がねー」