10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
「仕事隠して付き合えるって思う?」
「俺は大抵基本最初は隠すからいけるんじゃね?」
「あっちゃんの性格的によ」
「下田の性格は真面目ってことくらいしか、でも美人だから初めての彼氏ってことはないんじゃないか?大学も出てるんだろ?」
「そうだけど……だから心配なのよ」
「もうくっついたら後は2人の問題だよ、はいどうぞ」
「ありがとう」
ゴクゴクと飲み干してまたため息をついている。
「一気に呑むもんじゃないんだけどな(笑)」
ノンアルだからいいじゃないと加奈はおかわりを要求した。
「はぁ……心配」
「敬大もさ、今までの彼女とどんな付き合いをしてきたかあまり知らないけどさ、初恋だった子なんだからそっとしといてやんなよ」
「あっちゃんだって好きだったよ、それを壊したのは朋絵ちゃんと土屋だよ?」
谷口も何も言えなかった……
中学の時から告白され何人も付き合ってきた俺だから、でもあの時の敬大は……
「昔の事だよ、敬大はしょうがなかったんだよ、それにあの時に付き合った方が別れてるかもしれない、高校も大学も別だったんだから」
「それは……再会の方が運命は感じるかもだけど……」
もう一杯と加奈は怒りがおさまらないようだ。