10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
送迎

「あーー、明日みたいに家族と出かけるなら仲良くていいんじゃないかな、家族を大事に出来る人なら大切にしてくれそうだし、呑み会はまあ先輩とかお世話になってる人は断りにくいよね(笑)」

「やっぱりわかってるな、俺の彼女は」

「体育系だから(笑)」

色々話していると旅館についた。


従業員用の駐車場に停めてまた後でと分かれた。

敦美は着替えを終えて厨房に顔をだす。

「お疲れ様です、入ります」

厨房からはバタバタしながらお疲れ様ですと声が飛び交う。

夕食に向けて1番忙しい時だ。

他の仲居さんと食器の準備をする。

食事の時間になり各部屋に運ぶ。

「失礼します、お食事です」

中からはーいと女性の声がする。


聞き覚えのある高い声……

食事を運ぶと浴衣姿の男女


外を見ていた彼は振り向くと照れ笑いをしていた。

私も自然に口角があがる。


「土屋くん!食べようよ」

「はい」

「いただきまーす」

早いな、まだみづほ姉ちゃん来てないけど、仕方ないか

よく喋ると聞いていたけど、本当だ

「出張は料理が楽しみだよね」

「そうですかね、旅行ならわかりますけど」

「もー、せっかくなんだから美味しく食べようよ、急に誘って悪かったってばー」
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