世界くんのタカラモノ
「世界くん、今日ほんとに大丈夫?」
梅子が藍色のワンピースに白いカーディガンを羽織りながら心配そうに俺を見つめた。
「余裕っすね」
「ほんとに?」
「大丈夫だって」
その時、2階へと続く長い階段からパタパタと音が聞こえてくる。
「もう、階段は走ったら危ないのに……大丈夫かな……」
「大丈夫すよ。俺もこの屋敷中の階段いつも駆け降りてましたし」
「でも……」
子供が産まれたのを機に手狭になったマンションから俺は両親と住んでいた屋敷に家族で引っ越したのだ。
「今だけ俺見て」
ニッと笑った俺は梅子の頬にキスをおとす。
「ちょっと……世界くん」
「隙だらけの梅子さんが悪い」
もう一回できるかなと唇を近づけたところで小さな足音がこちらにやってきた。
「ママー」
「ママ〜」
駆け降りてきた二人の我が子がすぐに梅子の両手に纏わりつく。
「ママどこいくの?」
「どこにもいかないで?」
梅子がしゃがみ込むと、双子の我が子である宇宙と銀河に向かって首を傾げた。
梅子が藍色のワンピースに白いカーディガンを羽織りながら心配そうに俺を見つめた。
「余裕っすね」
「ほんとに?」
「大丈夫だって」
その時、2階へと続く長い階段からパタパタと音が聞こえてくる。
「もう、階段は走ったら危ないのに……大丈夫かな……」
「大丈夫すよ。俺もこの屋敷中の階段いつも駆け降りてましたし」
「でも……」
子供が産まれたのを機に手狭になったマンションから俺は両親と住んでいた屋敷に家族で引っ越したのだ。
「今だけ俺見て」
ニッと笑った俺は梅子の頬にキスをおとす。
「ちょっと……世界くん」
「隙だらけの梅子さんが悪い」
もう一回できるかなと唇を近づけたところで小さな足音がこちらにやってきた。
「ママー」
「ママ〜」
駆け降りてきた二人の我が子がすぐに梅子の両手に纏わりつく。
「ママどこいくの?」
「どこにもいかないで?」
梅子がしゃがみ込むと、双子の我が子である宇宙と銀河に向かって首を傾げた。
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