極甘悪魔な御曹司の溺愛は揺るがない【財閥御曹司シリーズ伊達家編】
1、運命の出会い
「ここね。ママが小さい頃遊んだ浜辺なの」
防波堤の階段に腰を下ろし、抱っこひもを外して息子を抱き上げると、笑みを浮かべて話しかけた。
「だあ~」
息子の涼介はあの人に似た目を大きく開いて私を見る。まだ生後三カ月で、ようやく首が据わってきたところ。
こうして私をまっすぐに見つめる息子を見ていると、私の話が理解できているのではないかと思ってしまう。
今、私と息子は福井県にある、とある浜辺に来ていた。
九月下旬、海水浴シーズンが終わったせいか、人の姿はなく、とても静かだ。私と息子を歓迎するかのように、海はまるで宝石のように煌めいている。
ここは幼少の頃、今は他界していない両親とよく訪れた場所。
砂浜に落ちている貝殻を拾ったり、スイカ割りをしたり、花火をしたり……と懐かしい思い出がいっぱい詰まっている。
もう来ることはないと思っていたけれど、結局故郷に戻ってきてしまった。まったく知らない土地よりは、思い出のある場所で息子と暮らす方がいいと思ったのだ。
防波堤の階段に腰を下ろし、抱っこひもを外して息子を抱き上げると、笑みを浮かべて話しかけた。
「だあ~」
息子の涼介はあの人に似た目を大きく開いて私を見る。まだ生後三カ月で、ようやく首が据わってきたところ。
こうして私をまっすぐに見つめる息子を見ていると、私の話が理解できているのではないかと思ってしまう。
今、私と息子は福井県にある、とある浜辺に来ていた。
九月下旬、海水浴シーズンが終わったせいか、人の姿はなく、とても静かだ。私と息子を歓迎するかのように、海はまるで宝石のように煌めいている。
ここは幼少の頃、今は他界していない両親とよく訪れた場所。
砂浜に落ちている貝殻を拾ったり、スイカ割りをしたり、花火をしたり……と懐かしい思い出がいっぱい詰まっている。
もう来ることはないと思っていたけれど、結局故郷に戻ってきてしまった。まったく知らない土地よりは、思い出のある場所で息子と暮らす方がいいと思ったのだ。
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