誓い~お前は俺が守る~
真っ黒に染まる
“俺は絶対、天にお前をやるつもりないから”
まさか、夏馬からそんな言葉が出てくるとは思わなかった鈴蘭。
当然のように喜んでくれると思っていたのだ。
「にぃに…どうして?」
「理由は…まだ言わない」
「え?」
「すず。
いずれわかる時が来る。
天と交際するのは、構わない。
でも結婚ってなると、全く意味が変わってくるんだ。
俺は、すずがこの世の何よりも大事なんだ。
だからお前が“幸せになれない”のがわかってて、受け入れられるわけがない」
“幸せになれない”
夏馬の言葉の意味がわからないが、この事を天馬に伝えるべきか。
鈴蘭は、スマホを握りしめていた。
その日の晩。
天馬からいつもの電話がかかってきた。
二人は毎晩のように“おやすみ”の電話をしているから。
「もしもし」
『すず?
今、何してた?』
「私も、天くんに電話しようとしてたよ」
『おっ!そうか!』
「天くん…」
『ん?』
あの事を言おうか。
でも、天馬はどう思うだろう。
“夏馬に反対された”と知ったら。
「…………
明日は通院日だから、終わったら連絡するね!」
『あぁ!』
言えなかった。
どうしても…………
次の日。
鈴蘭は月に一回、心療内科に通院している。
今日は通院日で、夏馬と病院に向かった。
「にぃに」
「ん?」
「ごめんね。いつも」
「どうした?急に」
「私、一人でも通院できるよ?」
「それはダメ」
「どうして?」
「━━━━━すずを一人にしない」
真剣に見つめている、夏馬。
「え?にぃに?」
「俺がずっと、一生、傍にいてやる」
「にぃ…に…?」
「ちょっと、煙草吸ってくる。
呼ばれたら、電話しろ」
ポンポンと頭を撫でて、立ち上がった夏馬。
病院を出た横にある、喫煙所。
煙草を咥え、火をつけようとしてやめた。
煙草を外し、ため息をついた。
“結婚、してくれるって!”
「させるかよ、絶対に……!」
あんな、死神の所へなんか行かせない………!!
まさか、夏馬からそんな言葉が出てくるとは思わなかった鈴蘭。
当然のように喜んでくれると思っていたのだ。
「にぃに…どうして?」
「理由は…まだ言わない」
「え?」
「すず。
いずれわかる時が来る。
天と交際するのは、構わない。
でも結婚ってなると、全く意味が変わってくるんだ。
俺は、すずがこの世の何よりも大事なんだ。
だからお前が“幸せになれない”のがわかってて、受け入れられるわけがない」
“幸せになれない”
夏馬の言葉の意味がわからないが、この事を天馬に伝えるべきか。
鈴蘭は、スマホを握りしめていた。
その日の晩。
天馬からいつもの電話がかかってきた。
二人は毎晩のように“おやすみ”の電話をしているから。
「もしもし」
『すず?
今、何してた?』
「私も、天くんに電話しようとしてたよ」
『おっ!そうか!』
「天くん…」
『ん?』
あの事を言おうか。
でも、天馬はどう思うだろう。
“夏馬に反対された”と知ったら。
「…………
明日は通院日だから、終わったら連絡するね!」
『あぁ!』
言えなかった。
どうしても…………
次の日。
鈴蘭は月に一回、心療内科に通院している。
今日は通院日で、夏馬と病院に向かった。
「にぃに」
「ん?」
「ごめんね。いつも」
「どうした?急に」
「私、一人でも通院できるよ?」
「それはダメ」
「どうして?」
「━━━━━すずを一人にしない」
真剣に見つめている、夏馬。
「え?にぃに?」
「俺がずっと、一生、傍にいてやる」
「にぃ…に…?」
「ちょっと、煙草吸ってくる。
呼ばれたら、電話しろ」
ポンポンと頭を撫でて、立ち上がった夏馬。
病院を出た横にある、喫煙所。
煙草を咥え、火をつけようとしてやめた。
煙草を外し、ため息をついた。
“結婚、してくれるって!”
「させるかよ、絶対に……!」
あんな、死神の所へなんか行かせない………!!