誓い~お前は俺が守る~
最近、天くんの傍に邪魔な女がちらついている。

そして私は、頭痛を頻繁に起こす。

ねぇ、黒すず……助けて………!

私から天くんを奪う人間を、一人残らず………



消、し、て━━━━━━━━




いつものたまり場。
席を外した茅野についていく、鈴蘭。

「茅野ちゃん」

「え?すずちゃん?何?」

鈴蘭は、ゆっくり目を瞑った。

「すずちゃん?
━━━━━━!!!!?」

「………警告だ」

目を開け言った鈴蘭。
纏う雰囲気は黒く染まり、鋭い視線で茅野を睨み付けていた。

「え……すず…ちゃ…」
茅野は、恐ろしくて後ずさる。

「一刻も早く、天馬の前から消えろ」

「え……」

「お前のせいで、すずの機嫌がすこぶるわりぃんだよ!?
いいか。
次会う時、天馬の前から消えてなかったら……
お前のその命を奪う」


黒すずの警告で、茅野は天馬の前に現れなくなった。
突然、八乙女邸からも出ていったらしい。

鈴蘭はそれを聞いて、安心していた。

心も安定し、黒すずを出さずに済んでいた。

穏やかに日々が過ぎていく━━━━━━━



『━━━━えー、すずに会えねぇのー?』
「ごめんね!
パパの命日だから」

『まぁ、しゃーねぇけどよー』

そんなある日の週末。
毎晩の電話。
ほぼ毎日のように会っている、天馬と鈴蘭。

しかし鈴馬の命日で、鈴蘭は夏馬と墓参りに出かけるため、天馬に断っていた。


「あ!私がいないからって、浮気しないでね!(笑)」

『フッ…するわけねぇだろ!?(笑)
つか!するしないじゃなくて、俺が嫌だし!』

「フフ…フフフ……」

『じゃあ、またな!』

「うん!おやすみなさい!」
『おやすみ~!』

スマホをサイドテーブルに置き、ベッドに入る鈴蘭。
眠ると、鈴馬に会える。

幸せな気持ちで、目を瞑るのだった。

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