誓い~お前は俺が守る~
“宇佐神家之墓”
夏馬と二人、墓の前で手を合わせる。
「パパ…」
そして鈴蘭は、墓石に彫っている鈴馬の名前をなぞる。
「もう、8年も経つな…」
「うん…」
「すず、泣くなよ…俺がいるだろ?」
瞳を潤ませる鈴蘭の目元を、優しく拭う夏馬。
鈴蘭は、微笑み頷いた。
「━━━━なんか食べて帰るか?」
「うん」
「何がいい?」
「んー、ピザ!」
「ピザか…じゃあ、いつものとこに行くか!」
店に着き、注文する。
鈴蘭は、頬杖をついてニコニコしていた。
「すず」
「ん?」
「最近、穏やかだな!」
「そうかな?」
「なんか、良いことあったの?」
「天くんの傍にいた女の子がいなくなったから!」
「………は……?」
「邪魔だったの~
だから黒すずにお願いして、追い払ってもらったの!」
「すず…お前…何、言っ…て…」
満面の笑みで言う、鈴蘭。
その可愛らしい笑顔が、凄まじく恐ろしい。
「天くんは、私のだもん!
にぃにが結婚許してくんないなら、結婚しなくていい。
でも、絶対、天くんから離れない!
天くんを奪う人達は、みーんな黒すずに追い払ってもらうの!」
「すず…」
“鈴蘭ちゃんを天使だなんて思わない方がいいわよ?
あの子こそ………悪魔よ?
大切な天馬くんを手に入れられないと思った時、あの子がどうでるかわからない”
浦川の言葉が、夏馬の頭の中に蘇った。
「………」
(もう、潮時かもしれない)
真実を、話す時が来たのかもしれない━━━━━
夏馬は目の前で微笑む愛しい妹を見ながら、そんなことを考えていた。
それから鈴蘭が“たまり場に行きたい”と言ったため、夏馬と共にたまり場に向かう。
差し入れに、菓子とジュースを入れたエコバッグをぶら下げて。
たまり場に着き、中の光景を見て鈴蘭が固まる。
「は?」
「すず?どうし━━━━━すず!お前…っ!!?」
鈴蘭の穏やかで甘い雰囲気が、ズン…と黒く落ちていた。
鈴蘭と夏馬の前には、天馬達と“茅野”が楽しく会話をしている光景が広がっていた。
夏馬と二人、墓の前で手を合わせる。
「パパ…」
そして鈴蘭は、墓石に彫っている鈴馬の名前をなぞる。
「もう、8年も経つな…」
「うん…」
「すず、泣くなよ…俺がいるだろ?」
瞳を潤ませる鈴蘭の目元を、優しく拭う夏馬。
鈴蘭は、微笑み頷いた。
「━━━━なんか食べて帰るか?」
「うん」
「何がいい?」
「んー、ピザ!」
「ピザか…じゃあ、いつものとこに行くか!」
店に着き、注文する。
鈴蘭は、頬杖をついてニコニコしていた。
「すず」
「ん?」
「最近、穏やかだな!」
「そうかな?」
「なんか、良いことあったの?」
「天くんの傍にいた女の子がいなくなったから!」
「………は……?」
「邪魔だったの~
だから黒すずにお願いして、追い払ってもらったの!」
「すず…お前…何、言っ…て…」
満面の笑みで言う、鈴蘭。
その可愛らしい笑顔が、凄まじく恐ろしい。
「天くんは、私のだもん!
にぃにが結婚許してくんないなら、結婚しなくていい。
でも、絶対、天くんから離れない!
天くんを奪う人達は、みーんな黒すずに追い払ってもらうの!」
「すず…」
“鈴蘭ちゃんを天使だなんて思わない方がいいわよ?
あの子こそ………悪魔よ?
大切な天馬くんを手に入れられないと思った時、あの子がどうでるかわからない”
浦川の言葉が、夏馬の頭の中に蘇った。
「………」
(もう、潮時かもしれない)
真実を、話す時が来たのかもしれない━━━━━
夏馬は目の前で微笑む愛しい妹を見ながら、そんなことを考えていた。
それから鈴蘭が“たまり場に行きたい”と言ったため、夏馬と共にたまり場に向かう。
差し入れに、菓子とジュースを入れたエコバッグをぶら下げて。
たまり場に着き、中の光景を見て鈴蘭が固まる。
「は?」
「すず?どうし━━━━━すず!お前…っ!!?」
鈴蘭の穏やかで甘い雰囲気が、ズン…と黒く落ちていた。
鈴蘭と夏馬の前には、天馬達と“茅野”が楽しく会話をしている光景が広がっていた。