ねえ、私と恋しませんか?
「ふざけないで!あんた、私の家に知らない女を連れ込んで寝てたじゃない!家に疲れて帰って来て、知らない女と裸になって寝てる彼氏を見て、怒らない女が世の中にいると思ってんの!?」

サトミは今にも俺を殴りかかりそうな勢いで怒鳴る。こんなにも怒っているサトミを見るのは久々で、俺はビクビクしながら言った。

「で、でも、何回も俺たち喧嘩したけどうまくやってこれたじゃん。仲直りできてたじゃん」

「そうね。あんたに何回も浮気されても情があったから許してきた。でも今度という今度は許せない!もう二度と私に連絡したり、こんな風に待ち伏せしたりしないで。次やったら警察に通報するから」

そう吐き捨てるように言い、サトミは自分の愛車に乗り込むと猛スピードで駐車場を出て行った。事故しないといいけど……。

俺は昔から美人に弱くて、彼女ができてもちょっと美人な人に微笑まれただけでまた恋に落ちてしまう。所謂恋多き男って奴だな。そのせいで、何度も歴代彼女からは振られてきた。
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