ねえ、私と恋しませんか?
フロントで部屋の鍵を貰い、部屋に入った途端に俺はレイカさんの唇を奪う。暗い部屋に二人の吐息が漏れ、混じり合った。

キスをしながらベッドまで移動すると、火照った顔をしながらレイカさんが困ったように言う。

「山中さん、まだシャワーを浴びてないのですが……」

「そんなの、あとで一緒に入れば問題ありませんよ」

早くこの美人の全てを俺のものにしたい、その一心で俺はレイカさんの着ているワンピースのファスナーを下ろす。刹那、ボトッと何かが落ちた。

「……は?」

ワンピースの胸元から現れたのは、ブラジャーの中に入っているはずの分厚いパッドだった。それがなくなった今、レイカさんは胸がない。あんなに豊満だったはずなのに、まるで男みたいに胸がなくなって……。

「ん?」

昂っていた気持ちが一気に冷めていく。女の体はこんなに硬かったか?それにレイカさんの下半身に何か違和感がーーー。

「ちょっと、いつまで人の体の上に乗ってんだよ」
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