先輩が卒業するまでに(短編)
先輩が卒業するまでに

憧れの存在



高校1年の1月


冬休みが終わり、




大好きな先輩の姿をこの学校で見れるのも

あと少しになった。







私の名前は徳永ミキ。

私には、高校に入学してからずっと想いを寄せている先輩がいる。






冬の廊下はとても寒い。

昼休み、食堂に向かって廊下を歩く私にはこの寒さにドキドキがプラスされる。








今日もきっと先輩は食堂にいる。







いつも食堂に入ると
もうすでに友達とワイワイ騒いでいる私の好きな人。

この高校の中で
1番格好いいって言われている
江口たける先輩。



私は毎日江口先輩を見るのが楽しみで高校に来てる。





江口先輩の隣にいる川瀬先輩がこっちを向いて手を振った。


私に振ってるんじゃない。



『いいなあ…!』


私の隣で、照れながら川瀬先輩に手を振り返すのは

親友の加藤由梨。





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