非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
プレス発表会の日
いよいよプレス発表会の当日となった。
総務部は、朝から発表会に向けた準備でバタついている。
一毬も吉田らに付いて、会場へ運ぶパンフレットや機材の最終チェックに追われていた。
ここ数日、あからさまに落ち込んでいた一毬は、忙しくしていられる日はありがたい。
「大きな会場を押さえての発表会だからさぁ。準備が多くて困っちゃうよねぇ」
吉田は段ボールを台車に「よいしょ」と乗せると、眉をはの字に下げながら一毬を見上げた。
「大勢の方が来られるんですね」
「そりゃそうよ。世界が注目してる研究だからね。プレスリリースは書面のWEB配信だけだけど、発表会は社長が直接自分の言葉で説明するからさぁ。注目度高いのよ」
吉田はそこまで言うと、一毬の耳元に顔を寄せる。
「会見の内容はネット中継されるから、私たちも社内で見られるわよ。湊斗社長の勇姿を、しっかりと目に刻まないとね」
にんまりと口元をほころばせる吉田に、一毬は小さく愛想笑いを返した。
総務部は、朝から発表会に向けた準備でバタついている。
一毬も吉田らに付いて、会場へ運ぶパンフレットや機材の最終チェックに追われていた。
ここ数日、あからさまに落ち込んでいた一毬は、忙しくしていられる日はありがたい。
「大きな会場を押さえての発表会だからさぁ。準備が多くて困っちゃうよねぇ」
吉田は段ボールを台車に「よいしょ」と乗せると、眉をはの字に下げながら一毬を見上げた。
「大勢の方が来られるんですね」
「そりゃそうよ。世界が注目してる研究だからね。プレスリリースは書面のWEB配信だけだけど、発表会は社長が直接自分の言葉で説明するからさぁ。注目度高いのよ」
吉田はそこまで言うと、一毬の耳元に顔を寄せる。
「会見の内容はネット中継されるから、私たちも社内で見られるわよ。湊斗社長の勇姿を、しっかりと目に刻まないとね」
にんまりと口元をほころばせる吉田に、一毬は小さく愛想笑いを返した。