非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
湊斗が立ち向かう相手が誰なのか、今の一毬には何もわからない。
ただ倉田がその宣言をすることで、大事になりそうなことだけは容易に想像がついた。
それでも湊斗が、今の状況から前に進めるようになるのなら……。
――倉田さんの言葉を、信じたい……。
その時、会場の扉が開き参加者の記者たちが続々と入ってきた。
一毬はステージから降りると、会場の後方の壁際に向かう。
ステージを見上げると、倉田はさっきまでとは違い、厳しい顔つきで立っていた。
それでも一毬には、とても自信に満ち溢れていて、まぶしいくらいに輝いて見えた。
しばらくするとポケットに入れていたスマートフォンが、振動していることに気がつく。
画面には牧の名前が表示されている。
「もしもし!」
一毬は慌てて会場の外へ出るとスピーカーを耳にあてた。
「社長の意識が戻りそうです。すぐにこちらに来られますか?」
牧の言葉が言い終わらない内に、一毬は会場を飛び出していた。
ただ倉田がその宣言をすることで、大事になりそうなことだけは容易に想像がついた。
それでも湊斗が、今の状況から前に進めるようになるのなら……。
――倉田さんの言葉を、信じたい……。
その時、会場の扉が開き参加者の記者たちが続々と入ってきた。
一毬はステージから降りると、会場の後方の壁際に向かう。
ステージを見上げると、倉田はさっきまでとは違い、厳しい顔つきで立っていた。
それでも一毬には、とても自信に満ち溢れていて、まぶしいくらいに輝いて見えた。
しばらくするとポケットに入れていたスマートフォンが、振動していることに気がつく。
画面には牧の名前が表示されている。
「もしもし!」
一毬は慌てて会場の外へ出るとスピーカーを耳にあてた。
「社長の意識が戻りそうです。すぐにこちらに来られますか?」
牧の言葉が言い終わらない内に、一毬は会場を飛び出していた。