非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
慣れない服装に居心地の悪さを感じながら、隣の湊斗をチラッと盗み見る。
湊斗は牧の質問には答えず、さっきから手元の資料に真剣な表情で見入っていた。
明らかに質の良さそうなネイビーのスーツを着こなし、長い足を組む様は、一毬が隣に座るのが恐れ多いほどの存在感だ。
――こうやって見ると、本当に社長なんだよね?
一毬はふと今朝寝室で見た、バスタオルを巻いたダビデ姿を思い出し赤面する。
すると一毬の様子に気がついたのか、湊斗が顔をあげた。
「お前、なに一人で挙動不審になってるんだよ」
「べ、別に、なにも……」
冷や汗をかきながら、真っ赤な顔を隠すように横を向く一毬に、湊斗はくくっと肩を揺らす。
「ちょうど人を募集してる部署がある。お前、昼間はそこで働けばいい。夜まで部屋で待ってるっていうのも、じれったいだろ?」
湊斗は牧の質問には答えず、さっきから手元の資料に真剣な表情で見入っていた。
明らかに質の良さそうなネイビーのスーツを着こなし、長い足を組む様は、一毬が隣に座るのが恐れ多いほどの存在感だ。
――こうやって見ると、本当に社長なんだよね?
一毬はふと今朝寝室で見た、バスタオルを巻いたダビデ姿を思い出し赤面する。
すると一毬の様子に気がついたのか、湊斗が顔をあげた。
「お前、なに一人で挙動不審になってるんだよ」
「べ、別に、なにも……」
冷や汗をかきながら、真っ赤な顔を隠すように横を向く一毬に、湊斗はくくっと肩を揺らす。
「ちょうど人を募集してる部署がある。お前、昼間はそこで働けばいい。夜まで部屋で待ってるっていうのも、じれったいだろ?」