非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
「楠木、お前の本当の父親は、菱山社長だそうだな」
湊斗の言葉に、倉田が「え?!」と大きな声を上げる。
一毬もつられるように声を上げていた。
楠木は、菱山の元社員だったというだけでなく、菱山社長自身の身内だというのか?
しかし一毬たちのひどく驚いたような様子にも、楠木は一切顔色を変えない。
しばらくして楠木は、肩を震わせると大声で笑い出した。
「何を言い出すのかと思ったら。それがどうしたっていうんです? そうですよ。僕は菱山が外で作った子供だ。大企業の社長だったらよくある話でしょう? だって……」
楠木はそう言うと、ちらっと一毬に目を向ける。
「実際にあなただってそうじゃないですか。紫という結婚相手がいるにも関わらず、佐倉さんを部屋に住まわせて。まさか、結婚話をなかったことにしようなんて、考えてないでしょうね?」
楠木の言葉に湊斗の顔つきが一瞬変わる。
「紫さんとのことは……」
声を出そうとした湊斗を遮ると、楠木はまるで憎らしい相手でも見るような目つきで、湊斗を睨みつけた。
「あなたには、責任があるんですよ」
湊斗の言葉に、倉田が「え?!」と大きな声を上げる。
一毬もつられるように声を上げていた。
楠木は、菱山の元社員だったというだけでなく、菱山社長自身の身内だというのか?
しかし一毬たちのひどく驚いたような様子にも、楠木は一切顔色を変えない。
しばらくして楠木は、肩を震わせると大声で笑い出した。
「何を言い出すのかと思ったら。それがどうしたっていうんです? そうですよ。僕は菱山が外で作った子供だ。大企業の社長だったらよくある話でしょう? だって……」
楠木はそう言うと、ちらっと一毬に目を向ける。
「実際にあなただってそうじゃないですか。紫という結婚相手がいるにも関わらず、佐倉さんを部屋に住まわせて。まさか、結婚話をなかったことにしようなんて、考えてないでしょうね?」
楠木の言葉に湊斗の顔つきが一瞬変わる。
「紫さんとのことは……」
声を出そうとした湊斗を遮ると、楠木はまるで憎らしい相手でも見るような目つきで、湊斗を睨みつけた。
「あなたには、責任があるんですよ」