非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
「到着までは時間があるから、船の中も楽しめるだろう。牧が特等室を予約したって言ってたしな」
湊斗が小さくウインクするように笑い、一毬はほほ笑みを返すと、そのままじっと湊斗の横顔を見つめる。
一毬と湊斗が結婚してから季節は巡り、湊斗は相変わらず忙しい日々を過ごしているが、二人の生活はとても落ち着いている。
そして最近、一毬は湊斗に秘密にしていることがあった。
湊斗に手を引かれてターミナルを歩きながら、一毬はもう一度湊斗の顔を見上げる。
「どうかしたか?」
一毬の視線に気がつき、湊斗が小さく首を傾げる。
「なんでもありません」
一毬はそっと首を横に振ると、目の前の愛しい顔にほほ笑んだ。
しばらくして船は、定刻とともに大きな汽笛を鳴らしながら、大海原へと繰り出していく。
デッキに出て、地上から離れていく様を見ていた一毬たちは、胸を高鳴らせたまま船内へと入った。
島への到着まではちょうど24時間。
今日は波も穏やかで、日没頃には水平線へ沈む夕日が楽しめるだろうと、案内の女性に教えてもらった。
湊斗が小さくウインクするように笑い、一毬はほほ笑みを返すと、そのままじっと湊斗の横顔を見つめる。
一毬と湊斗が結婚してから季節は巡り、湊斗は相変わらず忙しい日々を過ごしているが、二人の生活はとても落ち着いている。
そして最近、一毬は湊斗に秘密にしていることがあった。
湊斗に手を引かれてターミナルを歩きながら、一毬はもう一度湊斗の顔を見上げる。
「どうかしたか?」
一毬の視線に気がつき、湊斗が小さく首を傾げる。
「なんでもありません」
一毬はそっと首を横に振ると、目の前の愛しい顔にほほ笑んだ。
しばらくして船は、定刻とともに大きな汽笛を鳴らしながら、大海原へと繰り出していく。
デッキに出て、地上から離れていく様を見ていた一毬たちは、胸を高鳴らせたまま船内へと入った。
島への到着まではちょうど24時間。
今日は波も穏やかで、日没頃には水平線へ沈む夕日が楽しめるだろうと、案内の女性に教えてもらった。