非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
オフィスでドキドキ
「じゃあ佐倉さん。この書類を、各部署に届けて来てもらえるかな」
楠木が笑顔で隣のデスクから顔を覗かせた。
一毬は首を傾げると、指しだされた書類を受け取る。
書類の内容は様々だが、それぞれに付箋が貼りつけてあり、宛先の部署名が書いてあった。
入って二日目、まだ社内の位置関係も全くわからない一毬に、これを届けろというのだろうか。
「一人で、ですよね……?」
一毬が不安そうな顔を向けると、楠木は笑い声を立てながら、満面の笑みで大きくうなずき返した。
「不安だよね。でもね、最初だからこそなんだよ。いろんな部署に顔を出して、佐倉さんの顔と名前を売っとくの。そうしたら途端に仕事がやりやすくなるから」
一毬は言われた意味が分からず、小さく首を傾げる。
「ビジネスはね、結局コミュニケーションなんだよ。それは社内でもそう。僕らだって、こうやってコミュニケーションを取ってるから、昨日初めて出会ったばかりなのに、一緒に仕事できてるでしょ?」
楠木が笑顔で隣のデスクから顔を覗かせた。
一毬は首を傾げると、指しだされた書類を受け取る。
書類の内容は様々だが、それぞれに付箋が貼りつけてあり、宛先の部署名が書いてあった。
入って二日目、まだ社内の位置関係も全くわからない一毬に、これを届けろというのだろうか。
「一人で、ですよね……?」
一毬が不安そうな顔を向けると、楠木は笑い声を立てながら、満面の笑みで大きくうなずき返した。
「不安だよね。でもね、最初だからこそなんだよ。いろんな部署に顔を出して、佐倉さんの顔と名前を売っとくの。そうしたら途端に仕事がやりやすくなるから」
一毬は言われた意味が分からず、小さく首を傾げる。
「ビジネスはね、結局コミュニケーションなんだよ。それは社内でもそう。僕らだって、こうやってコミュニケーションを取ってるから、昨日初めて出会ったばかりなのに、一緒に仕事できてるでしょ?」