非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
「菱山商事って知らない? 超大手商社」
「あぁ。聞いたことあります」
「あそこの社長なの。大病院とかに卸す、医療機器をメインで取り扱ってる部門があるらしいんだけど、今一番力を入れてるんだってさ」
「へぇ」
吉田はチラッと周りに目をやると、さらに一毬に顔を近寄せる。
「噂じゃさぁ、注目されてるうちの新製品を自分の所で優先的に販売したいから、資金援助だけじゃなく、強い結びつきを持とうとしてるらしいんだよね」
「強い結びつき?」
吉田の意味深な口ぶりに、一毬は眉を寄せた。
「ここだけの話だけど……どうも菱山社長のお嬢さんと、湊斗社長を結婚させようとしてるんだって。政略結婚ってやつ? まぁ、ありがちな話だよねぇ」
「……え?」
吉田の話に、一毬は思わず手に持っていた書類を床にバラまいてしまう。
一毬はしゃがみ込むと慌てて書類をかき集めた。
吉田は一毬の様子など気にすることもなく、さらに話をつづける。
「あぁ。聞いたことあります」
「あそこの社長なの。大病院とかに卸す、医療機器をメインで取り扱ってる部門があるらしいんだけど、今一番力を入れてるんだってさ」
「へぇ」
吉田はチラッと周りに目をやると、さらに一毬に顔を近寄せる。
「噂じゃさぁ、注目されてるうちの新製品を自分の所で優先的に販売したいから、資金援助だけじゃなく、強い結びつきを持とうとしてるらしいんだよね」
「強い結びつき?」
吉田の意味深な口ぶりに、一毬は眉を寄せた。
「ここだけの話だけど……どうも菱山社長のお嬢さんと、湊斗社長を結婚させようとしてるんだって。政略結婚ってやつ? まぁ、ありがちな話だよねぇ」
「……え?」
吉田の話に、一毬は思わず手に持っていた書類を床にバラまいてしまう。
一毬はしゃがみ込むと慌てて書類をかき集めた。
吉田は一毬の様子など気にすることもなく、さらに話をつづける。