非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~
湊斗の低い声を聞くと、倉田はふふっと肩を揺らす。
倉田は一毬の前から離れると、腕を組みながら近くの棚に軽くもたれかかった。
「まぁ、デザインもだけどさ。ここでどれだけアピールできるかが、今後につながる。他の企業の注目も集めやすくなるってことだよ」
倉田は湊斗の横顔を、静かに見つめている。
湊斗は顔を逸らしたまま、何も答えない。
一毬は会話の行方がわからず、戸惑いながら二人のやり取りを見守っていた。
「菱山だけじゃない。支援したいっていう企業が現れるかもしれない」
倉田の言葉が終わらないうちに、湊斗が突っかかるように振り返る。
「お前、まだそんなこと言ってるのか? その話は、もう終わったことじゃないか」
「そうかな? 俺はそうは思ってないよ」
倉田は静かに腕をほどくと、湊斗の前に立った。
「湊斗だって、変えたいんでしょ? 今の状況を……。だから、一毬ちゃんを部屋に入れたんじゃないの?」
唐突に自分の名前が呼ばれ、一毬は「え?」と顔を上げる。
倉田は一毬の前から離れると、腕を組みながら近くの棚に軽くもたれかかった。
「まぁ、デザインもだけどさ。ここでどれだけアピールできるかが、今後につながる。他の企業の注目も集めやすくなるってことだよ」
倉田は湊斗の横顔を、静かに見つめている。
湊斗は顔を逸らしたまま、何も答えない。
一毬は会話の行方がわからず、戸惑いながら二人のやり取りを見守っていた。
「菱山だけじゃない。支援したいっていう企業が現れるかもしれない」
倉田の言葉が終わらないうちに、湊斗が突っかかるように振り返る。
「お前、まだそんなこと言ってるのか? その話は、もう終わったことじゃないか」
「そうかな? 俺はそうは思ってないよ」
倉田は静かに腕をほどくと、湊斗の前に立った。
「湊斗だって、変えたいんでしょ? 今の状況を……。だから、一毬ちゃんを部屋に入れたんじゃないの?」
唐突に自分の名前が呼ばれ、一毬は「え?」と顔を上げる。