強がりな私を愛してくれるのは、甘すぎる会社の上司でした
一人きりの家は・・・帰っても誰も「ただいま」と言ってくれない家に今は帰りたくなかった。

しかし、そんな弱いことを言っていられない。

私は自分で両頬をぺチンっと叩いた。


「よしっ!」


そう勇気を出したはずなのに、身体は動かず、溢《こぼ》れたのは涙だった。


その時、誰かが私の前にしゃがんで座った。

私は、パッと顔を上げる。
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