強がりな私を愛してくれるのは、甘すぎる会社の上司でした
「藤木さん・・・どうしてここにいるんですか?」


「こんな会社の近くの公園に居れば、会社の人も通るよ。それより、黒岩さんの方が大丈夫なの?」


「大丈夫です」

「涙の跡をつけたまま言われても説得力ないんだけど」


藤木さんが私の頬の涙をハンカチで拭ってくれる。

そして、私と目を合わせた。


「黒岩さん、もう一回言うけど、俺と結婚しない?」


「・・・こんな時に冗談はやめて下さい・・・」


「俺が冗談を言うようなタイプに見える?」


藤木さんが少しだけ笑ったように感じた。
< 7 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop