しょうねんやきゅう
未来の4番打者
僕がコーチをしているチームの5年生選手のこと。

仮にK君としましょう。

このK君。チーム1元気があって、足も速くて。守備はまだヘタだけど、いつも全力野球をする子なんだ。(ちなみに息子と同じクラスの同級生、いつも自転車で遊びに来る)



バッティングもパワフルで当たれば長打(2塁打とか3塁打)を、かっ飛ばす。

我がチーム期待の強打者。



だけど今年に入ってからK君はスランプ気味.....三振。三振。ピチャーゴロ。三振。



打順も8番に下がって以前の元気がない....。



今年8月のあるトーナメント戦で、うちのチームの打線が大爆発!

K君を除くみんながヒット。



K君は守備で活躍するんだけど....

やっぱり塁に出たいんだろうな。(う〜ん。俺だけかよ...って、くやしそうなのが顔に出てる)



次の次、K君の打席が回ってくる時、ベンチで僕に向かって



k君
コーチ。バントしてもいいですか?

僕
なんで?



K君

どうしても塁に出たいんです。



僕

いいけど?(と...いいながら僕は考えた。ここで彼に消極的な選択をさせたくないって。)



でも...バントして塁に出ても面白くないだろ?お前はホームランを打てる男なんだから。
自信をもってかっ飛ばしてこい。



K君は僕の目をじーっと見て、相手のピッチャーを睨みつけながら何か考えてる...



K君の打順。

僕はベンチで打席のK君に向かってホームランかっ飛ばせ!叫んでた。





パカーン!打ちましたよっ。

2塁打。

ホームランじゃなかったけど、2塁ベース上でK君がベンチに向かってガッツポーズ!(どんなもんだいって顔してる)

かわいいね〜。



僕もどんなもんだいって顔してたろうなあ。(だって打って来いって言ったの僕だもん(笑))。
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