愛され庭師は悪役令嬢に巻き込まれ……いえ、今世こそ幸せにしてあげたいです!
第20話 ヒロインの箱庭
仰せのままに──なんて畏まって言ってみたが、結果はお粗末なものだった。
肩透かし。まさに、それである。
ヴィアベルがリコリスを見張っている間にペリウィンクルが彼女の箱庭を覗いたところ、ローズマリーの箱庭にあったものと同種のハニーサックルが咲いていたのだ。
リコリスの箱庭を一目見たペリウィンクルは、
「うわっ。逆ハーレムルート狙い撃ちじゃん」
と、呆れてしまうような光景だった。
秘密任務中だというのに、思わず大声を出してしまうほどである。
「いや、でも……いくらなんでも、酷すぎやしない?」
バランスなど二の次三の次と言わんばかり。リコリスの箱庭には、攻略キャラクターたちがそれぞれ好む花しか植えられていない。
どれもこれも、ペリウィンクルが丹精込めて世話をしたものより、はるかに品質が劣っている。
肩透かし。まさに、それである。
ヴィアベルがリコリスを見張っている間にペリウィンクルが彼女の箱庭を覗いたところ、ローズマリーの箱庭にあったものと同種のハニーサックルが咲いていたのだ。
リコリスの箱庭を一目見たペリウィンクルは、
「うわっ。逆ハーレムルート狙い撃ちじゃん」
と、呆れてしまうような光景だった。
秘密任務中だというのに、思わず大声を出してしまうほどである。
「いや、でも……いくらなんでも、酷すぎやしない?」
バランスなど二の次三の次と言わんばかり。リコリスの箱庭には、攻略キャラクターたちがそれぞれ好む花しか植えられていない。
どれもこれも、ペリウィンクルが丹精込めて世話をしたものより、はるかに品質が劣っている。