愛され庭師は悪役令嬢に巻き込まれ……いえ、今世こそ幸せにしてあげたいです!
ペリウィンクルは気配を消してこっそりとサントリナへ近づいた。
茂み越しに腕を伸ばして、小さな包みと赤いガーベラをベンチへ置き、小さな声でサントリナを呼ぶ。
「サントリナ様」
「その声は、ペリウィンクルさんかい?」
「ローズマリーお嬢様から、お守りを預かってきました。友人関係から恋人に進展させたい、愛の告白をしたい時に持ち主を応援してくれる石が入っているそうです」
「ローズマリー様が?」
「はやくニゲラ様とくっつけと、それはもう鬱陶し……いえ、熱心に応援されていまして。それから、僭越ながら私からも贈り物を。そのガーベラは、私が精魂込めて育てた一本です。きっと、サントリナ様の気持ちに答えてくれるはずですよ」
「大事な花を……いいのかい?」
「庭師の私にできることは、それくらいですから」
茂み越しにグッドラックと親指を立ててみせたら、サントリナはようやく覚悟を決めたようだった。
茂み越しに腕を伸ばして、小さな包みと赤いガーベラをベンチへ置き、小さな声でサントリナを呼ぶ。
「サントリナ様」
「その声は、ペリウィンクルさんかい?」
「ローズマリーお嬢様から、お守りを預かってきました。友人関係から恋人に進展させたい、愛の告白をしたい時に持ち主を応援してくれる石が入っているそうです」
「ローズマリー様が?」
「はやくニゲラ様とくっつけと、それはもう鬱陶し……いえ、熱心に応援されていまして。それから、僭越ながら私からも贈り物を。そのガーベラは、私が精魂込めて育てた一本です。きっと、サントリナ様の気持ちに答えてくれるはずですよ」
「大事な花を……いいのかい?」
「庭師の私にできることは、それくらいですから」
茂み越しにグッドラックと親指を立ててみせたら、サントリナはようやく覚悟を決めたようだった。