愛され庭師は悪役令嬢に巻き込まれ……いえ、今世こそ幸せにしてあげたいです!
「先ほどから馬鹿馬鹿と。どうして私が馬鹿だと言うのだ。さっぱりわからないのだが」

 煩わしげに眉を寄せるヴィアベルは、ペリウィンクルの目には白々しく見えて仕方がない。
 もともとそういう顔だとわかっているが、怒りに身を任せているせいか、やけに鼻についた。

「ローズマリーお嬢様に、妖精王の茶会の招待状を出したでしょ!」

「ああ、出したな」

「しれっと言うな! よりにもよってソレル殿下と一緒に招待するなんて……あり得ない!」

「あり得なくはないだろう。ソレルとローズマリーは婚約しているのだから」

「そうだけど、違うの!」

「何が違う? もたもたしていたら、尻軽女にソレルを取られてしまうぞ? いや、もう遅いかもしれん……どうしてこうなるまで放っておいた。私を頼れば、もっとうまくやれたのに」
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