愛され庭師は悪役令嬢に巻き込まれ……いえ、今世こそ幸せにしてあげたいです!
第45話 妖精と名もなき生き物
妖精女王が用意したという契約書は、うっすら光り輝いているようだった。
サインするのがもったいないくらいのそれに、ペリウィンクルは急いでペンを走らせる。
もう、一刻の猶予もなかった。
部屋は次々に破壊され、もうこの部屋しか残っていない。
ペリウィンクルが契約書にサインすると、それはクルクルと勝手に丸まり、光を漏らしながら端から燃えていった。
そうかと思えば、燃えかすからニョキニョキと手のようなものが生えてきて、続いて頭が、肩が、そして体が出てくる。
(そういえば、前世でこんな感じの花火があったな……なんだっけ……あぁ、そうそう、蛇玉だ)
ペリウィンクルがそんなことを考えている間に、燃えかすから一体の人形ができあがった。
サイズはだいたい妖精と同じくらい、ペリウィンクルの手のひらサイズである。
「この人形を、おまえの身代わりにしろと女王は言っていた。仕上げにおまえの髪が一本必要なのだが、もらっても良いか?」
「いいけど」
サインするのがもったいないくらいのそれに、ペリウィンクルは急いでペンを走らせる。
もう、一刻の猶予もなかった。
部屋は次々に破壊され、もうこの部屋しか残っていない。
ペリウィンクルが契約書にサインすると、それはクルクルと勝手に丸まり、光を漏らしながら端から燃えていった。
そうかと思えば、燃えかすからニョキニョキと手のようなものが生えてきて、続いて頭が、肩が、そして体が出てくる。
(そういえば、前世でこんな感じの花火があったな……なんだっけ……あぁ、そうそう、蛇玉だ)
ペリウィンクルがそんなことを考えている間に、燃えかすから一体の人形ができあがった。
サイズはだいたい妖精と同じくらい、ペリウィンクルの手のひらサイズである。
「この人形を、おまえの身代わりにしろと女王は言っていた。仕上げにおまえの髪が一本必要なのだが、もらっても良いか?」
「いいけど」