聖人君子のお兄ちゃんが、チャラ男になったなんて聞いてません!
「え?OKって?」
美桜がきょとんとして聞き返すと、3人は「ん?」と言って首を傾げる。
「え?だって美桜も好きなんでしょ?堀越先輩のこと。」
里帆が確認するように尋ねると、美桜は首を傾げて「え?好きなの?私…」と呟いた。
「…ちょっと、この子大丈夫?」
首を捻って考え込んでいる美桜を見て、芽唯は信じられないと言わんばかりの表情だ。
そんな二人をみて、菜々が畳み掛けるように言った。
「美桜ちゃん、さっき堀越先輩のことを話してる時の美桜ちゃん、すごく嬉しそうだったよ?堀越先輩のこと好きじゃなかったらそんなに幸せそうな顔しないと思うんだけどな。」
菜々の言葉に、里帆と芽唯も「ななちん、いいこと言う~」と便乗した。
しかし美桜は「でも」と言って反論する。