聖人君子のお兄ちゃんが、チャラ男になったなんて聞いてません!


「ちょ、ちょ、ちょーーーっとストッーープ!!」


美桜がぐりんと顔を背けると、夏樹が不満そうに「は?なんで?」と文句を言った。


「さすがに早くないですか?だってさっき付き合ったばっか…」


「え、ダメ?可愛いからキスしたくなっただけなんだけど。しかも美桜、シャンプーとかボディソープのめっちゃいいニオイする…やばい…」


そう言って、夏樹は美桜を引き寄せ、美桜の首元に顔を埋めた。


夏樹の吐息が首筋にかかる。


ゾクゾクする。


心臓も跳ね上がってる。


息が、詰まりそうだ。


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