聖人君子のお兄ちゃんが、チャラ男になったなんて聞いてません!


「ホント!?いいの?俺の部のマネージャーになって欲しいんだけど。」


ーーさ、先走っちゃったー!私のばかー!


「も、もちろんいいよ。相良君の頼みなら!!」


勢いよく返事してしまったがために、簡単にひけるはずもなく。


菜々は勘違いした自分を少し恨みながらも、相良がサッカーの練習をする風景を、遠慮なくじっくり拝めるのではないかと、期待した。


そんな菜々の思惑もつゆ知らず、相良はガッツポーズをして大喜びしている様子だ。


「よっしゃ!!良かったー!マネージャー今1人いるんだけど、その人だけじゃ大変そうだからさ。やっぱりもう1人いてもらった方がいいよねってみんなで話してたんだ。」


「でも、サッカー部のマネージャーって、人気でしょ?候補はいっぱいいるんじゃ…」

< 160 / 305 >

この作品をシェア

pagetop