聖人君子のお兄ちゃんが、チャラ男になったなんて聞いてません!
「楽しかったな!」
夏樹にそう声を掛けられ、矢嶋はプールサイドへ上がりながら「うん」と言った。
「思ったより高かった!このスライダーマジこえー」
わははっとまだ笑っている矢嶋に、夏樹も「だな!」と言って笑いながら歩き出した。
「次、あれに行かね?」
夏樹が菜々と美桜の方を振り向きながら指差した先には、チューブ状のスライダーがくるくると回りながらプールまで続いているアトラクションだった。
「いいね!行こー!」
美桜が元気よくそう言うと、4人は今度は男女に別れたまま並んで次のスライダーへ向かった。