さとうさん。

“…ッんだ、いた!!
何してるんすか…フハァ…ハァ…”

重い扉をあけ、息を切らして
駆け込んできたのは

さとうさん だった。


[…え?]

思わず、拍子抜けした声が出た。

体育座りでうなだれていた
俺を見て

“…え?なんすか?
オシに弱いタイプですか?”

眉間にシワを寄せながら
よくわからない質問をしてきた。

[なに…どういう…]

俺は、何度も瞬きをしながら
さとうさん 見つめ、混乱していた。

すると、また思い出したかのように
慌て出し

“あー…えっと…さとうさんがオシに弱いとか
私、知らないし?とりあえず、出てもらわないと、
私のいままでやってきたパネルの評価が…
あの!とりあえず、どうしたら、
出てくれます!?”

さとうさんもパニックだったが
俺も、まだ、パニックだった。


[…あっと、自信がない。自信がほしい!]


なぜか、スッと出てきた言葉が
それだった。

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