さとうさん。

思わず、手を振った。


が、スルー。


(え?俺
今、無視されてる?)

[さとうさん…!]

柄にもなく、女子の名前を
呼んだ。

小っ恥ずかしさからか
体が火照るのを感じながらも
手を振り続けた。

すると、周りの友人が気付き、
さとうさんに、俺を指差しながら
話しかけているのが、遠目からでも
見えた。

さとうさんは、友人に何かを伝え、
こちらに小走りで向かって来た。


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