さとうさん。
[ちょっと聞いたいことあって…]
彼女は、驚いたような顔をしてたが
すぐに、冷静に戻り、
“図書室裏、きてもらっていい?”
そう言うと、階段を指差し
それは、今にも、一軍が降りてくることを
暗示しているかのようだった。
騒がしい声がするのを、
嫌っているっぽい表情をし
首を横に振った。
[…おう、分かった]
俺は、素直に言うことを聞き
ついて行った。
途中、友人らの前を通り際
“さとうくんが運動会のリーダー同士で
話たいことがあるっぽい。”と友人に、
手を合わせ謝り、彼女たちもまた、
気の毒にという顔をして、
「そっか…またね!」と手を振り去っていった。