ハッキリ言わないで!
そのまま、2人で並んで歩く学校までの道。
下駄箱のところに着いたところで突然。
「...............あ、小波」
「なっ、なに、水樹くん?」
水樹くんに声をかけられた。
〝手〟を握ったまま話すのには慣れないから。
なんとも、出て来たのはカタコトの言葉。
水樹くんは、
そんな私なんか1ミリも気にしないで。
「今日、晩めし、何が良いか考えといて」
と、言うと私の頭をポンポンッと撫でて。
そのまま、3年生の教室の方へと歩いて行った。
「............っ、晩ごはん、」
口に出したところで思い出した。
今日から、日曜日まで、
私のパパとママ、水樹くんのパパとママが。
みんなで、旅行に行っていることを............