推しの歌い手さま~想像してたのと違うんだが…~
○フェアリーゲートパーク。グッズ店やレストランが並ぶ入り口付近の通路。


平日の園内は親子連れや若いカップルが多く見える。
その人混みに紛れて、入り口で貰ったパンフレットの地図を見ながら歩く二人。


航太「穂香ちゃんってどういうのが好き?」


穂香「うーん……」


パンフレットを見ながら悩む穂香は、色々と考え込んでいた。


穂香(お化け屋敷とか絶叫系って、ウギャーッとか言っちゃったりして、引かれたりすると嫌だし……
デートってコーヒーカップとかメリーゴーランドに、女の子らしく乗ったりするもの?
それって航太くんは、面白いのかな……?うーん……)


いつものように航太はボソッと独り言を呟く。


航太「……穂香ちゃんと一緒に写真を撮りたいかも……」


穂香「も~っ!!心の声が出過ぎだってっ!!いいよ?どこで撮ったらいい?」


穂香は冗談ぽく頬を膨らませて、いつものツッコミを入れると、航太の肩を軽く叩く。


穂香(これがいつもの私なんだ。初めてのデートで緊張し過ぎてたっ!!普段通りにしようっ)


航太が指を指したのは、園内の中央にある妖精の国の入り口とされる大きなお城。


航太「あれにしようっ」


穂香「いいよ~」


お城に向かって小走りしていく二人。


(フェアリーゲートパーク。グッズ店やレストランが並ぶ入り口付近の通路。終了)


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