推しの歌い手さま~想像してたのと違うんだが…~
○初デートの夜。穂香の部屋。


夜ご飯を食べている時も、親へ話す話題は観覧車が止まったこと。
そんな穂香が自室に戻って、ベッドに寝転がってスマホを触る。

開いたのはK様のSNSだ。

するとK様からみんなへ発信している文面があった。


K様のコメント「環境が変わるって不安だよね」


有名なインフルエンサーや芸能人はこういう意味深な発言があり、憶測を呼ぶことがある。


その下に数千の様々なコメントが並んでいる。


ファンのコメント1「もしかして顔出しで歌う事になるとか?」

ファンのコメント2「事務所移籍かな?」

ファンのコメント3「私はどんなK様でもファンでいるよ~」




穂香はそんなコメントに目を通して、ぼんやりと考えていた。


穂香(顔出しになると嬉しいな~。
事務所移籍しても、ずっとファンであることは間違いないよね……私だってファン辞めたりしないし)


そこで穂香はふと思った、


穂香(アイドルとか歌い手にリア恋してる人って、恋人ができたらどうなるんだろう……?
もし航太くんと恋人になれたら、私はK様の事を忘れるのかなぁ……)


そして穂香はその話題に触れることなく、いつものようにコメントを打ち込む。


穂香のコメント「今日は観覧車が途中で止まって怖かったです。初デートで怖い思い出も増えましたが……幸せな思い出も一生忘れられないと思います」


今日も返事などない。

いつもの日記のようなコメントをする穂香だった。


(初デートの夜。穂香の部屋。終了)


(第10章~告白~。終了)








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