S h o u t !‐叫べ‐


あーダメだ。


あたし、夕方寝過ぎたんだ。

優輝に言われた

夜絶対寝れない

が頭の中で流れて来た。




どうしようかと思い

仰向けになって目をつぶる。


……眠れない。



カーテンを少し開けて

窓から外を見る。


最初に言った通り

あたしの家は

丘の上に建っていて。


窓の外を見渡せば

優しく光る街がある。


上を向けば

プラネタリウム程いかないが

満点の星がキラキラしている。


お父さんは、この景色を

気に入ってここに家を

建てたんだって。


あたしは、眠たくなるまで

景色をずっと見ていた。


まるで、眠らない月に誘われている様。


暗闇に包まれて行く街と

タイミングを合わせて

あたしの瞼はゆっくりと閉じた。







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